とある先生が、6月いっぱいで病院をやめるという話を聞いた。
「先生、次はどこの病院に行かれるんですか?」
「いや、次は病院じゃなくて、船医になるの」
なかなか衝撃的な転身である。
「へ~。『どくとるマンボウ』みたいですね」
「そうそう。しかも乗る船はアレの後継機なんだよ」
「じゃあ全くどくとるマンボウですね。すげー」
ちなみに「どくとるマンボウ」とは北杜夫の一連の著作である。自分にとって北杜夫はラノベと推理小説以外で唯一読む普通の作家で、実はかなり好きだ。
だからこの件で嬉しかったのは、初めて母親以外の人間と北杜夫の話が出来たこと、ただこれに尽きる。
持ち帰ったセル画は机の上に置いてあるのだが、朝な夕な、日に何回も見つめている。
この瑞希はマジで出来が良すぎる。
眺めていると当時の苦労も思い出されて、それもまた一興。
白黒のイラストをカラーにしたり、切れてる部分を自分で描いたり、雪と吐息のためにセルを1枚使ったり。髪の毛は無駄に4色で塗り分けてある(光ってる部分除く)。正直そこまでする必要は全然なかったと思うのだが、この1枚にかけた心意気だけは痛いほど伝わってくる。
ところで、去年何を考えてこのセル画を描いていたのかを知るべく、08年5、6月の日記を読み返していたのだが、今の文章より面白い。
これが悔しくてならないので、今後はもうちょっと真面目にブログを更新しようと思った次第である。
フェデラーが全仏初優勝&生涯グランドスラム達成&四大大会最多優勝回数タイ。
決勝の相手がナダルじゃなかったことだけがちょっと微妙だが、実にめでたい。